おしらせ

「現代の地理学」第二回小テスト解答例と講評

「現代の地理学」第二回小テスト解答は以下の通りです。平均点は8.8点(最高点18点、最低点0点、12点以上得点者40名、受験者208名)と前回よりさらに厳しい結果となりました。得点が伸びなかった要因の一つは、一読すると正しいと思われる問題(問④と⑤)に丸印を付けた方がかなり多かったことです。疑わしい語句を抜書きするだけでも得点の可能性があり、その解答についても加点される可能性があるのですが(問⑤)、丸印をつけてしまうと4点か0点かというリスクを伴う賭けになります。間違い探しがテストの趣旨であって、誤りを正すという学習効果やできるだけ得点を与える必要性を考えれば、丸印が正解となる問題は決して多くは出せないのです。

■解答例(あくまで例です、文言に応じて適宜、加点・減点しています)

①国内農産物産地の盛衰は、生産農家の高齢化や減少、加工工場などの国内統廃合、安価な輸入農産物の増加などの要因から説明される。フードシステム論が注目するのは三番目の要因である。

【 三番目の要因        】→( 全ての要因(三番目以外に言及されていれば1点))
テキスト参照。

②資本集約型産業は、大型の装置を必要とし、最終製品の重量が重いために、輸送に適した港湾部などに立地する傾向がある。その例として鉄鋼業や石油化学工業がある。

【 最終製品          】→( 原材料(原料、材料)       )
鉄鉱石が鉄鋼より重いが故の工業立地の特徴は講義中に説明しました。

③自動車産業は広い裾野産業を持つ労働集約的産業であり、製造事業体は海外に広く展開する。多種多様な部品を必要とする総合組立製造業でもあり、最終組み立て工場と部品会社・下請け工場との距離は離れる傾向がある。

【 距離は離れる        】→( 距離は近づく          )
トヨタ工場の立地をもとに講義中に説明しました。

④米国で誕生したセブン・イレブンはイトーヨーカドーによって日本に導入されたが、専門スーパーであるイトーヨーカドーの売り上げを凌駕する業績を上げた。その理由の一つはコンビニへの出店規制が当初からなかったことである。

【 専門スーパー        】→( 総合スーパー          )
コンビニへの出店規制がなかったことは講義で説明しましたが、注意して下さい。イトーヨーカドーは「専門スーパー」ではありません。これはひっかけ問題みたいですが、文章の結論だけの正しさを問うているわけではありません。
<お詫びと訂正>授業では大店法関連の出店規制がコンビニには適用されなかったことで、コンビニの展開が加速されたことを説明しましたが、厳密には第1種低層住居専用地域への出店は2016年までは既存の法律のもとに一部制限されていましたので、【当初からなかった】→(当初から緩やかであった)とする解答についても正解・加点対象とさせていただきます。お詫びして訂正いたします。

⑤日本におけるフードデザート問題は、郊外住宅地よりも都心部において深刻であるが、流通システムの変化による既存商店街の衰退や高齢化による行動範囲の縮小など、社会の構造的変化と密接に関わっている。

【 郊外住宅地よりも都心部において 】→( 郊外住宅地でも都心部でも(郊外住宅地の方が深刻としたものは1点) )
講義で言及。テキストにも記載あり。不自然な言い回しがあれば疑ってみる必要がありましょう。丸印にしなければ3点までとれる可能性がありました。

■今後の対策について
できるだけ正解を誘導できる問題の作成を心掛けますが、問題の難易度によって得点の変動が大きい場合は、得点調整を行います。ただし5回の小テストが終わった段階で調整しますので、くじけず最後まで受験して下さい。現在のところ合格の目安は平均点取得ライン(2回合計18点、上位120名)です。第2回小テストまでの得点照会については後日お知らせします。