修士論文
林 修平(はやし しゅうへい)
米軍統治下の沖縄における基地跡地利用―コザ解放地を事例に
このたび、山崎先生をはじめ多くの方々のご指導・ご協力をいただき、なんとか修士論文の提出までこぎ着けることができました。ご承知のように、大学院修士課程は通常2年で修了となるわけですが、私は修了までに4年の歳月を費やしました。なにか大がかりな調査を実施したために年限を延長した…といった理由があれば話は別なのですが、私の場合、論文のテーマと自身の将来を見極められないまま、いたずらに時間を消費してしまった結果であり、大変お恥ずかしい限りです。
卒論や修論の執筆にあたっての最重要課題は何かと考えてみると、これは言うまでもなくテーマの決定でしょう。テーマが決まれば、半分書けたといっても過言ではないかもしれません。ですから、テーマが決まらないのであれば、早急に指導教員に相談することが肝要です。私は修士論文で、本土復帰以前の沖縄における米軍基地の跡地利用について取り上げましたが、このテーマは山崎先生からお薦めいただいたものです。修士論文に取り組んで改めて気づかされたのは、こういった非常に基本的なことでした。もちろん、私のようにだらしない結果(修論を提出できたとは言え…)になってしまう学生さんは、まずいないでしょう。ここで書いたようなことも、基本的すぎて参考にならないかもしれませんが、このような失敗事例の教訓(?)も活かして、よりよい卒論・修論を執筆していただければと思います。
末筆ではありますが、改めて山崎先生に御礼申し上げます。どうもありがとうございました。
私からの一言:悩みを抱えて長年論文に取り組めずにいる人はいます。それでも書き切ったということは誇ってよいと思います。一人で悩み続けるよりも誰かに相談することも大事ですね。指導教員はそれが仕事でもあります。まだまだこれからの人生です。これを糧にさらなる飛躍をお祈りします。
卒業論文
上甲 満洋(じょうこう みちひろ)
沖縄県那覇市の中心市街地における通りの変容―沖映・浮島・桜坂・桜坂中通りを事例として
一つの論文を書き上げることがこれほど大変だということが今になってようやくわかった気がします。特に論文のテーマ設定には苦労しました。それでも自分の身近な地域ではなく、これまでに自分が行ったこともない場所を調査地に選んだことは調査を楽しく行うことができる一つのプラスの要素となったと思います。
反省点としてはこの論文に現地での調査をうまく反映させることができなかった点です。しかし、この経験をこれからにうまく生かしていきたいと思います。
今回、現地調査にご協力くださったインフォーマントの方々、そして山崎先生には大変お世話になりました。本当にありがとうございました。
私からの一言:大阪から離れたフィールドで調査するのは簡単でなかったと思いますが、敢えて見知らぬ土地を選んだ点は評価できます。那覇市は十分な工業化の進展なしに人口が過剰に集中するなかで、都市再開発が急速に進んでいます。どういう枠組みで変容していく通りを見るのかと、その枠組みからどの通りを中心に調査するかを、もう少し絞り込んでも良かったでしょうね。