I 担当教員の自己紹介
京都市生まれ。専門は政治地理学、特に地政学、社会運動、アイデンティティ・ポリティクス。調査フィールドは沖縄、日米安保体制の変化と沖縄の社会運動と投票行動との関わりや、復帰前の沖縄における米軍統治の実態などについて研究中。特技は40年以上続けている合気道(四段)。
II 授業概要
現代の地理学は、都市と農村、景観、食糧供給、工業立地、流通システム、政治、観光、文化、地図、地理情報、公共政策・環境問題といった多面的な問題を学ぶことのできる分野である。本講義は大きく「地域の見方」、「経済活動の地理的特徴」、「地理的想像力」、「歴史地図の読解」、「地理学と現代社会との接点」の5部から構成され、対象によって分類される地理学の視角と分析方法についてわかりやすく講述する。地理学を通して、過去から未来、そして地域から世界へと、私たちの思考を拡げていく。
III 授業の到達目標
各回の講義と課題の事前・事後学習を通して各週のテーマ、すなわち主要な地理学分野に関わる主題について、地理学的な見地から理解できるようになることを目指す。その理解の到達度については、各週課題の事後確認によって進捗を確認するとともに、小テストによって各段階での到達度を確認する。
IV 授業内容・授業計画
授業回 | 月 日 | テーマ | テキストの章 | 資料(学内限定) |
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1 | 4月11日 | イントロダクション(講義ガイダンス) | はじめに | |
2 | 4月18日 | 地域の見方―領域性の意味と理論(1) | 第1章 | |
3 | 4月25日 | 地域の見方―領域性の意味と理論(2) | 第1~2章 | |
4 | 5月9日 | 経済活動の歴史地理―領域性のモデル(1)オンデマンド | 第3章 | |
5 | 5月16日 | 経済活動の歴史地理―領域性のモデル(2) | 第3章 | |
6 | 5月23日 | 第一回小テスト | 第1~3章 | 解答例 |
7 | 5月30日 | 宗教の地理的想像力―カトリック教会(1) | 第4章 | |
8 | 6月6日 | 宗教の地理的想像力―カトリック教会(2)オンデマンド | 第4章 | |
9 | 6月13日 | 米国の歴史地図―領域的システム(1) | 第5章 | |
10 | 6月20日 | 米国の歴史地図―領域的システム(2) | 第5章 | |
11 | 6月27日 | 第二回小テスト | 第4~5章 | 解答例 |
12 | 7月4日 | 現代社会との接点―職場の領域性(1) | 第6章 | |
13 | 7月11日 | 現代社会との接点―職場の領域性(2) | 第6章 | |
14 | 7月18日 | 現代社会との接点―職場の領域性(3) | 第6章 | |
15 | 7月25日 | 総括―領域性の事例 | 第7章、解題 | |
16 | 8月1日 | 期末テスト | 第6章~解題 | 解答例 |
V 成績評価方法
原則としてテスト日を含む授業回数の2/3以上の出席者を成績評価の対象とします(Moodleに記録されたデータを用います)。到達目標の達成度については、第一回・第二回小テストについては教科書で説明される理論の理解の程度、期末テストについては理論の応用力が試されます。三回のテストの合計点100点満点に対して60点以上得点して、人間の領域性の理論を理解し、それを現代社会に応用して考えることができると判断された場合に合格とします。
VI 履修上の注意
講義ホームページ(https://polgeog.jp/)と学習管理システム(Moodle)を用いて講義を進めますので、講義スライド等の必要な情報を各媒体から入手し、講義に臨んでください。
VII 教科書
ロバート・サック(山﨑孝史監訳)『人間の領域性―空間を管理する戦略の理論と歴史』明石書店、2022年(授業は本書に忠実に沿って進め、試験の際も持ち込めますが、購入は任意とします)