人間行動学概論B(地理学分野)2024(後期前半)

人間行動学概論B(地理学分野)

時間と教室:
金曜日1限(9:00-10:30)1号館122号室(地図参照) 
対面授業

担当教員:山﨑孝史(やまざき・たかし)
研究室:文学部新棟358号室
オフィスアワー:事前連絡の上、随時
Eメール:yamataka[at]omu.ac.jp([at]は@に)
電話・ファックス:06-6605-2407(研究室)

I 担当教員のプロフィール

1961年京都市生まれ。専門は政治地理学、沖縄研究。日米安全保障関係の変化と沖縄の社会運動や投票行動との関わりを研究中。特技は合気道(五段)。

II 授業概要

人間行動学科の4つのコースのうち、社会学と地理学について行動学として位置づけながらその領域の理解を深める(オムニバス方式/全16回)。

地理学分野(山﨑担当)
・地図や地理学の歴史を軸に人間社会が未知なる世界をどう認識をし、そこに対してどう行動していったかを振り返りながら、人間の行動とそれを取り巻く、空間、領域、場所との関係について講述します。コース専攻の学部生や大学院生も招き、地理学が社会学や歴史学と比べ、どのような観点から人間行動をとらえようとしているのか考えていきます。

III 到達目標

(地理学的アプローチ)地理学的な発想と方法(の一部)を学び、個別の現象に関する地理学的アプローチの事例を知ることで、人間-環境関係の枠組みを理解できるようになりましょう。

Ⅳ 講義内容

スライドPDFは著作権の関係からMoodle経由で提供します。またその内容は当日の講義と若干異なる場合がありますので、ご了承ください。

授業回 月 日 講義内容 スライドPDF
1 9月27日 人間行動への地理学的接近 PDF
2 10月4日 古代・中世の地図にみる世界観 PDF
3 10月11日 地理学コースで学ぶ(地理学専攻生とのフリー・トーク) PDF
4 10月18日 近現代の地図の役割―紙地図からGPS・Google Earthまで PDF
5 10月25日 人間の環境・空間利用 PDF
6 11月1日 人間の領域性―空間と権力との関係 PDF
7 11月8日 人間の心理と場所との密接な関係 PDF
8 11月15日 中間試験 解答

Ⅴ 講義の構成と評価

(1) 出席:毎週の講義には必ず出席して下さい。出欠は原則的にコミュニケーションカードの提出で確認します。出席数が2/3以上の受講生を評価対象とします。病欠などの場合は診断書のコピー等を提出すれば、欠席数にカウントされません。

(2)ミニテスト:毎週の授業の終了時に簡単な問題や課題を出しますので、コミュニケーションカードで答えて下さい(評価配分20点)。

(3) 試験:講義内容に関する多肢択一式テストを行います。持ち込みはできません(評価配分30点)

(4) 講義ノート:講義はパワーポイントを用いて行いますので、原則として板書は行いません。また、画像表示が中心となるため受講生がノートをとる時間が十分にありません。その代わり、講義で用いるパワーポイント用のスライドは教員のホームページを通して公開します。

(5) 評価:後半の講義の成績と合算し、大学の規定に基づき評点が全体の60%以上の受講生を合格とします。

(6) 不正行為:課題等の不正提出や不正作成(盗作)、試験時の不正行為が認められた場合は、その時点で厳正な処置を行い、所属学部に報告します。遅刻・早退・講義中の私語など、講義に支障をきたす行為ついても同様の処置を行います。

Ⅵ 講義スライドの活用法

講義に用いるスライドをPFDファイル化したものをMoodleから提供します。PDFの印刷設定を変えることで紙一枚当たり印刷できる枚数を調整できます。それを授業用のメモなどに活用し、中間試験に備えて下さい。

Ⅶ 参考書(購入する必要はありません)、参考ウェブサイト

竹中克行編著『人文地理学のパースペクティブ』ミネルヴァ書房、2022年
山﨑孝史『「政治」を地理学する―政治地理学の方法論」ナカニシヤ出版、2022年
人文地理学会編『人文地理学事典』丸善出版、2013年
地理学教室ホームページ:https://www.omu.ac.jp/lit/geo/

Ⅷ コミュニケーションとオフィスアワー

授業に関する質問などがあればコミュニケーションカードに書いておいてください。直接質問したいことがある場合はメールか教員ホームページで連絡するか、同様の方法で事前連絡の上、金曜日12時30分から13時20分に教員研究室(文学部増築棟3階358室)をお尋ねください。

大学院:地理学基礎問題研究 2024(前期)

『人間の領域性』を読み解く
Reading and understanding Human Territoriality

時間:毎週火曜日、13時15分から14時45分
教室:文学部増築棟2階 263室

担当: 山崎孝史(やまざきたかし)
連絡先: yamataka[at]omu.ac.jp
担当者ホームページ: https://polgeog.jp/

I 担当教員のプロフィール

1961年京都市生まれ。2004年コロラド大学大学院博士課程修了(Ph.D.)。専門は政治地理学、特に地域社会軍事化、地政学、社会運動、アイデンティティ・ポリティクス。調査フィールドは沖縄。沖縄の基地所在市町村の変容、日米安全保障関係の変化と社会運動や投票行動との関わりを研究中。特技は合気道(五段)。

II 科目の主題

この科目は地理学という学問がどのような課題と方法を持つのかについて、19世紀初頭における近代地理学成立以来の発展過程を振り返りながら、考察することを目的とします。とりわけ1950年代以降の英語圏の地理学における諸スクールの研究分野と基本概念について詳細に検討します。特に今年度の地理学基礎問題研究は2022年2月に明石書店から刊行されたロバート・デヴィッド・サック著(山崎孝史監訳)『人間の領域性―空間を管理する戦略の理論と歴史』を用い、領域性の理論と用法について考察します。

III 達成目標

サック『人間の領域性』は人文地理学および政治地理学のネオ古典として以下のような価値を持っています(山﨑 2007: 90-91 )。

サックの所論は,画定された空間(領域)を権力やコントロールの基礎とする社会事象を説明するのに有効であり,領土や行政区画など政治領域の問題を具体的に考える上で不可欠である。Progress in Human Geography 誌は 2000 年に本書を古典として評価する記事を掲載しているが,コメンタリーを寄せたのは John Agnew と Anssi Paasi という政治地理学者であった。『人間の領域性』が公刊された1980年代は,英語圏における政治地理学の理論的展開において重要な時期である。ピーター・テイラーが1970年代のウォーラーステインの世界システム論に立脚した政治地理学の理論的視角を確立し,ロバート・ジョンストンらが選挙地理学研究を精緻化させ,そしてジョン・アグ ニューが構造化理論を政治地理学的な場所論に援用したのは,全て1980年代である。 『人間の領域性』は,これら著作と並んで1980年代以降の英語圏政治地理学の発展に対して非常に重要な理論的貢献をなした。その意味で『人間の領域性』は政治地理学を志す者にとっては必読書である。

本演習では、こうした「人間の領域性」の歴史展開と現代的意味を翻訳書の精読を通して理解することを目指します。

IV 授業内容・授業計画

関連文献と翻訳済みの各章を精読し、その内容について受講生間で討議する形で進めます。進行・内容については調整・修正することがあります。

週番号 月 日 テーマ 課題文献
1  4月9日  イントロダクション—授業の構成  
  4月16日  休講  
2 4月23日 『人間の領域性』日本語版への序文、はじめに  山﨑(2007)
3  5月7日 『人間の領域性』第1章 領域性の意味  
4  5月14日 『人間の領域性』第2章 領域性の理論  
5  5月21日 『人間の領域性』第3章 歴史的モデル(1)  
6  5月28日 『人間の領域性』第3章 歴史的モデル(2)  
7  6月4日 『人間の領域性』第4章 カトリック教会(1)  
8  6月11日 『人間の領域性』第4章 カトリック教会(2)  
9  6月18日 『人間の領域性』第5章 アメリカの領域的システム(1)  
10  6月25日 『人間の領域性』第5章 アメリカの領域的システム(2)  
11  7月2日 『人間の領域性』第6章 職場(1)  
12  7月9日 『人間の領域性』第6章 職場(2)  
13  7月16日 『人間の領域性』第6章 職場(3)  
14  7月23日 『人間の領域性』第7章、解題  山﨑(2016)
15  7月30日   休講  

V 評価方法

  1.  出席・参加:毎週の演習では課題文献の内容について討議します。必ず出席し、積極的に討議に参加してください。出席数が2/3以上の受講生を評価対象とします。
  2.  リーディング課題:各週の課題の簡単な要約とともに論点と疑問点などについてのコメントを添えて、演習の前日(月曜日)午後5時までに指定されたGoogleドキュメントにポストしてください。(評価配分60%)
  3. 実例レポート:領域性の理論を用いて、具体的な事例を分析した結果を4000字以上の学術論文の様式に沿ったレポートにして下さい。(評価配分40%)
  4. 評価:評点が全体の60%以上の受講生を合格とします。

VI 教材・課題・参考文献

本演習では、翻訳書を使いますので、生協等でご注文下さい。原著の購入は必要はありませんが、現在は2009年にデジタル復刻されたものが4,300円ほどで入手可能です。授業中に原著参照が必要な個所は、こちらで準備しますが、手元に置いておきたい方はご購入下さい。サックの領域性の理論については拙著『政治・空間・場所―「政治の地理学」に向けて[改訂版]』(ナカニシヤ出版、2013年)にも概説されていますので、お持ちの方はご参照ください。また、以下の文献は演習中に指定することがありますので、ダウンロードしてご利用ください。

山﨑孝史(2007)ロバート・D・サック『人間の領域性―その理論と歴史』 部分翻訳にあたって.空間・社会・地理思想11,pp. 90-91.

山﨑孝史(2016)境界、領域、「領土の罠」―概念の理解のために.地理61-6,pp. 88-96

VII その他

翻訳の疑問点をはじめとする演習の課題について相談したいことがある場合は、遠慮なく山崎までご連絡ください。本授業の内容に即した学部生向けの基幹教育科目「現代地理学入門」が同じ火曜日の2限に全学共通教育棟840室で開講されますので、本授業を理解する上で必要と思われる方は、教員にご一報の上、受講して下さい。その場合、期末レポートは免除します。

地理学演習A 2024(前期)

「地域」の成り立ちの深層を解明する
―マイノリティ・コロニアリズム・島嶼の観点から―

教室と時間:
文学部増築棟3階 363室
毎週水曜日、午前10時45分から午後12時15分

担当教員:山崎孝史(やまざきたかし)
研究室:文学部棟358号室
電話:06-6605-2407
Eメール:yamataka[at]omu.ac.jp
オフィスアワー:事前連絡があれば随時面談可能です。

I 担当教員のプロフィール

1961年京都市生まれ。専門は政治地理学、特に地政学、社会運動、アイデンティティ・ポリティクス。調査フィールドは沖縄。日米安全保障関係の変化と沖縄の社会運動や投票行動との関わりを研究中。特技は合気道(5段)。

II 演習概要

本演習は、「マジョリティとマイノリティ」、「コロニアリズムとポストコロニアリズム」、そして「島嶼のリミナリティ」というテーマについて、受講生各自が国内外における社会的事例と地理学的研究を参照しながら、何らかの特徴から「地域」として分節化される空間や場所の成り立ちと深層構造への理解を深めます。

III 演習の構成と評価

(1) 出席・参加
演習に参加(発表・質問・発言)することによって出席とみなします。出席数が2/3以上の受講生を評価対象とします。欠席や課題の未提出・遅れについては減点しますが、体調と関わる場合は考慮しますので、事前ないし事後にお知らせください。

(2) 予習リーディングについてのコメント投稿
各シリーズの初回にはテーマの解説を行いますが、その際の予習リーディング課題についての感想や疑問点(400字程度)をMoodleを通して投稿してください。(評価配分40点)

(3) 課題プレゼンテーション
平均2週間に1回の発表が義務付けられます。いずれも与えられた課題について受講生の議論をリードする発表を行います。(評価配分60点)

(4) 総得点60点以上を合格とします。

IV 演習内容

 各テーマについてまず関連する新聞記事を検索し、どのような問題が存在するかを理解した上で、具体的な(地理学的)事例と研究の紹介に移ります。全員でテーマについて議論することを通して、理解を深めます。参考文献などは適宜変更・追加します。

週番号 月日 テーマ 参考文献など
1  4月10日  シリーズ1:テーマと課題の解説 マイノリティ・ナショナリズム(『現代地政学事典』106-107)、移民・難民をめぐる包摂・排除(『現代地政学事典』110-111)
   4月17日  休講(課題提出)  
2  4月24日  マジョリティとマイノリティ(社会的事例1)  
3  5月8日  マジョリティとマイノリティ(社会的事例2)  
4  5月15日   マジョリティとマイノリティ(地理学的研究1)  
5  5月22日  マジョリティとマイノリティ(地理学的研究2)  
6  5月29日   シリーズ2:テーマ解説 植民地主義(『現代地政学事典』232-233)、ポストコロニアリズムとは何か(リベラルアーツガイド
7  6月5日   コロニアリズムとポストコロニアリズム(社会的事例1)  
8  6月12日   コロニアリズムとポストコロニアリズム(社会的事例2)  
9  6月19日   コロニアリズムとポストコロニアリズム(地理学的研究1)  
10  6月26日  コロニアリズムとポストコロニアリズム(地理学的研究2)  
11  7月3日  シリーズ3:テーマ解説  海と島嶼(『現代地政学事典』476-477)、第26回人文地理学会政治地理研究部会報告
12  7月10日  島嶼のリミナリティ(社会的事例1)  
13  7月17日   島嶼のリミナリティ(社会的事例2)  
14  7月24日  島嶼のリミナリティ(地理学的研究1)  
15  7月31日  島嶼のリミナリティ(地理学的研究2)  

V 使用テキストなど

現代地政学事典編集委員会編『現代地政学事典』丸善出版、2020年(電子ブック)
山﨑孝史『政治・空間・場所―「政治の地理学」にむけて』ナカニシヤ出版、2013年

学外からの電子ブックへのアクセスはこちらをご覧ください。

このほか参考文献(データベースや単行本・学術論文等)は杉本図書館ウェブサイトおよび同図書館が所蔵するデータベースから利用して下さい。演習に関する諸連絡はMoodleを通して行います。演習日以外にも質問などをポストすることができますので、活用してください。

現代地理学入門 2024(前期)

現代地理学入門―人間の領域性を考える

時間と教室:
火曜日2限(10:45-12:15)全学共通教育棟4階840号室(地図参照) 
対面授業

担当教員:山﨑孝史(やまざき・たかし)
研究室:文学部新棟358号室
オフィスアワー:事前連絡の上、随時
Eメール:yamataka[at]omu.ac.jp([at]は@に)
電話:06-6605-2407(研究室)

ティーチング・アシスタント:村上那由汰(むらかみ・なゆた)

I 担当教員の自己紹介

京都市生まれ。専門は政治地理学、特に地政学、社会運動、アイデンティティ・ポリティクス。調査フィールドは沖縄、日米安保体制の変化と沖縄の社会運動と投票行動との関わりや、復帰前の沖縄における米軍統治の実態などについて研究中。特技は40年以上続けている合気道(五段、大阪公立大学合氣道部顧問)。

II 授業概要

現代の地理学は、都市と農村、景観、食糧供給、工業立地、流通システム、政治、観光、文化、地図、地理情報、公共政策・環境問題といった多面的な問題を学ぶことのできる分野である。本講義は大きく「地域の見方」、「経済活動の地理的特徴」、「地理的想像力」、「歴史地図の読解」、「地理学と現代社会との接点」の5部から構成され、対象によって分類される地理学の視角と分析方法についてわかりやすく講述する。地理学を通して、過去から未来、そして地域から世界へと、私たちの思考を拡げていく。

III 授業の到達目標

各回の講義と課題の事前・事後学習を通して各週のテーマ、すなわち主要な地理学分野に関わる主題について、地理学的な見地から理解できるようになることを目指す。その理解の到達度については、各週課題の事後確認によって進捗を確認するとともに、小テストによって各段階での到達度を確認する。

IV 授業内容・授業計画

授業回 月 日 テーマ テキストの章 資料(学内限定)
1 4月9日 イントロダクション(講義ガイダンス) はじめに PDF
2 4月16日 地域の見方―領域性の意味と理論(1)オンデマンド 第1章 PDF
3 4月23日 地域の見方―領域性の意味と理論(2) 第1~2章 PDF
4 5月7日 経済活動の歴史地理―領域性のモデル(1) 第3章 PDF
5 5月14日 経済活動の歴史地理―領域性のモデル(2) 第3章 PDF
6 5月21日 第一回小テスト 第1~3章 解答例
7 5月28日 宗教の地理的想像力―カトリック教会(1) 第4章 PDF
8 6月4日 宗教の地理的想像力―カトリック教会(2) 第4章 PDF
9 6月11日 米国の歴史地図―領域的システム(1) 第5章 PDF
10 6月18日 米国の歴史地図―領域的システム(2) 第5章 PDF
11 6月25日 第二回小テスト 第4~5章 解答例
12 7月2日 現代社会との接点―職場の領域性(1) 第6章 PDF
13 7月9日 現代社会との接点―職場の領域性(2) 第6章 PDF
14 7月16日 現代社会との接点―職場の領域性(3) 第6章 PDF
15 7月23日 総括―領域性の事例 第7章、解題 PDF
16 7月30日 期末テスト 第6章~解題 解答例

V 成績評価方法

原則としてテスト日を含む授業回数の2/3以上の出席者を成績評価の対象とします(Moodleに記録されたデータを用います)。到達目標の達成度については、第一回・第二回小テストについては教科書で説明される理論の理解の程度、期末テストについては理論の応用力が試されます。三回のテストの合計点100点満点に対して60点以上得点して、人間の領域性の理論を理解し、それを現代社会に応用して考えることができると判断された場合に合格とします。

VI 履修上の注意

講義ホームページ(https://polgeog.jp/)と学習管理システム(Moodle)を用いて講義を進めますので、講義スライド等の必要な情報を各媒体から入手し、講義に臨んでください。

VII 教科書

ロバート・サック(山﨑孝史監訳)『人間の領域性―空間を管理する戦略の理論と歴史』明石書店、2022年(授業は本書に忠実に沿って進め、試験の際も持ち込めますが、購入は任意とします)

地理学講読演習A 2024(前期)

英語を通して人文地理学を概観する―ジェンダー・障がい・環境の観点から

教室と時間
対面授業 文学部増築棟363室
毎週月曜日、午前10時45分から午後12時15分

担当教員:山崎孝史(やまざきたかし)
研究室:文学部増築棟358号室
電話:06-6605-2407 Eメール:yamataka[at]omu.ac.jp
オフィスアワー:事前連絡があれば随時面談可能です。

I 担当教員のプロフィール

1961年京都市生まれ。専門は政治地理学、特に地政学、社会運動、アイデンティティ・ポリティクス。調査フィールドは沖縄。日米安全保障関係の変化と沖縄の社会運動や投票行動との関わりを研究中。特技は合気道(5段)。米国西部にあるコロラド大学ボールダー校地理学部大学院に1998年から2001年まで3年間留学。

II 演習概要

本年度前期の講読演習は、Stentor Danielson (Slippery Rock University) が作成したオンライン人文地理学事典 Overview of Human Geography (以下OHG)を用いて、「ジェンダーとセクシュアリティ」、「障がい」、「環境正義」に係る項目を精読していきます。

III 演習の構成と評価

(1) 出席:指定された期日までに各週の課題を提出すること、ならびに討論に当日参加することによって出席とみなします。出席(課題提出)数が2/3以上の受講生を評価対象とします。未提出や提出が遅れた場合は減点しますが、体調と関わる場合は考慮しますので、事前ないし事後にお知らせください。

(2) 各週の課題:オンライン翻訳サイトを用いて、OHGから選ばれた課題項目について、全員で翻訳を進めます。課題項目の翻訳文と疑問点を演習実施日の前々日(各週土曜日)の午後5時までに指定のサイト(Googleドキュメント)にアップロードして下さい。また演習実施日の前日に翻訳担当以外の箇所についてもコメントを付して下さい(70点)。

(3) 討論用コメント:三つのテーマと関わる全体討論を実施します。各テーマの完訳を参照し、各自の意見をGoogleフォームなどを使って収集し、討論の素材とします(30点)。

(4) 以上の課題の内容を評価し、総得点60点以上を合格とします。

IV 演習内容

演習の日程や課題内容は状況に応じて変わることがありますので、ご了解ください。

週番号 月 日 テーマ 課題節
1  4月8日  イントロダクション  
2  4月15日  Gender and Sexuality (休講課題)  What is Gender?
3  4月22日  Gender and Sexuality(スウ先生講演会)  The Geography of Gender 
4  5月13日  Gender and Sexuality  Gendered Spaces 
5  5月20日  Gender and Sexuality  Sexuality and Sexualized Spaces
6  5月27日  テーマ討論  
7  6月3日  Disability   Identity
8  6月10日  Disability   Identity
9  6月17日  Disability   The Social Model of Disability
10  6月24日  Disability   The Geography of Disability
11  7月1日  テーマ討論  
12  7月8日  Environmental Justice  The Unavoidability of the Justice Question
13  7月15日  Environmental Justice  Substantive vs Procedural Justice, Principles of Justice
14  7月22日  Environmental Justice  Principles of Justice
15  7月29日  Environmental Justice  Considerability
16  8月5日  テーマ討論  

V テキト・課題文献 

Stentor Danielson (Slippery Rock University) 著 Overview of Human Geographyのサイトは以下です。
http://debitage.net/humangeography/index.html

VI 辞書サイトとコミュニケーション

翻訳に際してはテキストを一括して機械翻訳するDeepLGoogle翻訳がありますので、これらを併用して翻訳を進めて下さい。活用の仕方はGoogleドキュメントを通してお知らせします。

演習に関する諸連絡はGoogleドキュメントやMoodleを通して行います。演習日以外にも質問などをポストすることができますので、活用してください。翻訳などで困ったことがあれば遠慮なく教員に相談して下さい。