「地理学概論Ⅰ」第13週の課題

教科書第13章を読んで、以下の問いに答えて下さい。これまで理論的に説明した講義内容も参考に、答えてみて下さい。

①沖縄県民は戦前から戦後の沖縄県をめぐる領域の変遷の中で自らの帰属意識(アイデンティティ)をどのように変化させたでしょうか。

②沖縄県民の帰属意識(アイデンティティ)の変化は、どのような社会運動・政治行動を惹起させたでしょうか。

③現在の、それから将来の沖縄県内の社会運動や政治行動の方向性はどのようになっていくと思いますか。その理由も含めて考えてみて下さい。

「現代の地理学」第3回小テストの解答例

以下、第3回小テストの解答例です。67名受験して、平均点は12.6点(最高点20点、最低点0点)でした。次回テスト後に得点照会期間を設けます。

① 社会構制主義とは、「真実」は社会的、歴史的に造り出されると考え、それを自明視、自然視することができないとする立場である。実際、こうした「真実」は政治的力や経済的価値との関係から造り出されることがある。

【        構成         】→(       構築        )

② 地方選挙や社会運動などでは、対立する勢力が、争点となる特定の地域を「空間」として、あるいは「場所」として言説化し、相互に否定し合うことがある。2013年の堺市長選挙に勝利した新人候補が標榜したのは後者である。

【        新人         】→(       現職        )

③ 国鉄(現JRグループ)の「ディスカバージャパン」キャンペーンは、鉄道を利用した観光の大衆化が進む時代に実施されたが、それは団体旅行よりも個人旅行、とりわけ農村の女性をターゲットにしていた。

【        農村         】→(       都市        )

④ 観光空間がホスト側によって意図的に「生産」されることは、例えば京都市産寧坂の場合、伝統的建造物の内装が人為的に統一され、歴史・文化的経緯と無関係な観光客向けアトラクションが展開することなどから確認できる。

【        内装         】→(       外観        )

⑤ 地域文化が分節化されると、具体的な事物や事象としての物質性をもって当事者に迫ってくる。しかしそれは断片的に利用される。使用価値を持つ観光化された儀礼などは「疑似イベント」として切り出され、反復利用される。

【        使用         】→(       交換        )

【京都大学集中講義】地理学(特殊講義)2018後期 課題10

下記の課題文献を読んで、沖縄県先島諸島に確認される「辺境の保守化」が、今日の東アジア情勢においてどのようなことを意味しているのか考え、それを超えていくような施策を私たちはどのように構想できるか考えてみましょう。

課題文献
山﨑孝史(2018)「「地政学」から沖縄県政をとらえる地理63-3,pp. 38-45

【京都大学集中講義】地理学(特殊講義)2018後期 課題8

下記の課題文献を読んで、地方政治に関わる言語的表現を分析することの有効性と限界について簡単に意見を述べてください。前期集中講義を受講されていない方は、教科書第10章を読んでくることをお勧めします。また、大阪都構想に関わる政治過程について詳しく知りたい方は、前期集中講義でも用いた下記の参考文献をご参照ください。

課題文献
山﨑孝史(2011)「知事・市長意見交換会の言説分析からみた大阪都構想」市政研究173,pp. 84-94

参考文献
山﨑孝史(2017)「リスケーリングの政治としての「大阪都構想」」佐藤正志・前田洋介編『ローカル・ガバナンスと地域』ナカニシヤ出版,pp. 82-103

【京都大学集中講義】地理学(特殊講義)2018後期 課題6

教科書第12章「政党の編成と投票行動」を読んで、沖縄県において地域政党(土着政党)「沖縄社会大衆党」が成立し、一定の支持を獲得してきたことは、琉球・沖縄県と米軍や日本本土との関係において、どのような意味を持ってきたと考えるでしょうか、自らの考えを簡潔にまとめて下さい。

【京都大学集中講義】地理学(特殊講義)2018後期 課題5

教科書第7章「グローバル化とナショナリズム」と章末のコラム(106-07頁)を読んで、中国の大連市で反日デモが発生しなかったことが、領土とナショナリズムとの関係、グローバル化とナショナリズムとの関係、そしてナショナリズムを(政治)地理学的に考察する上で、どのような意味を持っていると考えられるでしょうか、理解できる範囲で、答えてみて下さい。講義時にも考えたいと思います。

【京都大学集中講義】地理学(特殊講義)2018後期 課題4

教科書第6章「人間の領域性」を読んで、まず空間が境界付けられて作り出された (国家の領土以外の) 「領域」に人間が関わることで、集合的な意識が形成される事例を一つ見つけてください。そして、 その空間の内外でどのような人々の認識や(集合的な)意識が形成されているか簡単に答えて下さい。またそれが領土のようなケースと比べて、どのような異同があるかについても考えてみて下さい。領域性の理論に沿った「領域」を具体的にイメージして考えるとわかると思います。

【京都大学集中講義】地理学(特殊講義)2018後期 課題3

保守系民間シンクタンク研究員による次の論文を読んで、 この論文では日本はどのような地理的位置に置かれ、そこにどのような危機が迫り、どのような安全保障政策がとられるべきだと論じているか、わかる範囲で簡単に要約してください。古典地政学については教科書の第1章「政治地理学の起源と地政学の盛衰」を参考にしてください。講義では防衛省発行の『防衛白書』が日本をどのような海洋国家として位置付けているかを中心に講述する予定です。

関根大助(2017)「ユーラシアの地政学的環境と日本の安全保障―オフショア・バランサーとしての日本の対中戦略の在り方」海洋安全保障情報特報(笹川平和財団)

【京都大学集中講義】地理学(特殊講義)2018後期 課題2

西田幾多郎による次の論考を読み、自らが理解できる範囲で、西田が構想した世界秩序とはどのようなものと考えられるか、簡単に述べてください。特に帝国主義的か、文化多元主義的か、いずれに理解できるかを軸に考えてみてください。短文ながら非常に難解ですので、疑問点を何点か示していただいても結構です。講義ではできるだけかみ砕いて説明します。

西田幾多郎「世界新秩序の原理」(1943年提出、44年公開)青空文庫