おしらせ

「地理学概論Ⅰ」第1回討論のテーマ

「地理学概論Ⅰ」第1回討論(10月23日)のテーマは「学問と戦争」です。第二次世界大戦前に帝国主義諸国で注目された地政学は、戦後大学ではほとんど研究されなくなりました。そこには学問と戦争との関係に関する反省があったと考えられますが、近年(特に21世紀にはいってから)地政学を冠する書籍は多く出版されるようになり、保守的論壇や民間の保守系シンクタンクでも「地政学」に注目する潮流が確認されます。そこで、これまでの講義と議論の内容も踏まえて、今日の「地政学」をめぐる思想潮流について、地理的知識の軍事・外交政策への貢献を必要とする立場と慎重な立場(拙稿ですみません)の二つのポジションから考えてみたいと思います。双方の参照サイト・文献を熟読した上で、週レポートの用紙に(どちらかといえば)「支持できるポジションとその理由」(①)そして「支持できないポジションへの反論」(②)を記してください。①と②を記した用紙を事前に準備してディベートに臨んでください。それぞれのポジションと関わる参考文献も上げておきますので、お時間のある方は学情センターや公共図書館などで参照してください。

参照文献・サイト
ポジションA:関根大助(2017)「ユーラシアの地政学的環境と日本の安全保障―オフショア・バランサーとしての日本の対中戦略の在り方」海洋安全保障情報特報(笹川平和財団)
ポジションB:山﨑孝史(2017)「地政学の相貌についての覚書」現代思想45-18,pp. 51-59

参考文献
週刊ダイヤモンド「特集「激変世界を解く新地政学」」2017年1月28日号
現代思想「特集 いまなぜ地政学か―新しい世界地図の描き方」2017年9月号