「地理学概論I」第14週の課題

教科書第14章のテーマ「安全・安心のまちづくり」について、「効果がある」と評価するコメントをいただくことがありますが、日本において具体的にセキュリティを強化した住宅地について調べてみましょう 。

①ネットなどで国内でセキュリティ機能を強化した「住宅地」(単独の集合住宅ではなく 複数の住宅から構成される地区)を取り上げて、その概要(所在地、設立年、分譲価格・ 戸数など)を調べて下さい。

②取り上げた事例について、どのようなテクノロジー(フェンス、監視カメラ、相互監視 など)が用いられ、どのような利点が強調されているか、具体的な広告文を引用して説明して下さい。またどの程度の需要(販売戸数や入居率)があるかも可能な範囲で調べて下さい。

③最後に、その地域を管轄する警察署などのサイトやネットの記事などで、その住宅地が立地する場所で発生する犯罪の現状や治安上の評判を調べ、立地場所の「危険性」を確認してください。そこから日本でセキュリティを強化した住宅地がどのような性格(効果や矛盾)を持つものか考えてみて下さい。

「地理学概論I」第13週の課題

今週の課題は、中央政府に対して自治や独立を訴えている地方の運動を見つけてくることです。教科書第13章の内容を参考に、日本語で構いませんので、インターネットや新聞記事データベースなどで国外の事例を選んでください。その上で、

①自治や独立の運動の起源と経緯を調べて下さい。

② 地方の側は運動の中で地方のどのような側面を強調しているか、中央政府のどのような 部分を批判しているか、可能な範囲で調べて下さい。

③こうした自治や独立の主張は地方を取り巻くどのような政治経済的文脈(国際関係、資源の存在、軍事的緊張など)と関わっているか、教科書の例を参照して考えてみて下さ い。

「地理学概論I」第12週の課題

教科書第12章を読んで、インターネットのサイトや新聞記事などを参考に、以下の問いに答えて下さい。

①(大阪維新の会や沖縄社会大衆党以外で)都道府県や自治体(政令指定都市)の議会で 「地域(地方)政党」を標榜している政党や会派を見つけて、その名称、設立経緯、議会での勢力について調べて下さい。

②政策綱領から、どのような地域的利害(地方分権や地域の自立性)を主張しているか、 国政政党の地方組織・支部とどのような差異があるかなど調べて下さい。

③直近での選挙結果を踏まえて、地域政党が中央の政治と異なった政治課題を掲げることの意味を考えてみて下さい。

「地理学概論I」第11週の課題

今週は簡単な自治体行財政の分析をやっていただきます。第11章を読んでから、都道府県、政令指定都市(その行政区)以外の近隣の(ただし隣り合っている必要はありません)二つの自治体間で比較を行って下 さい。市は市と比較し、市と村となどしないでください。市町村のホームページには歳出・歳入に関する統計データが公開されていますので、それをもとに計算してみて下さい。こういう分析は初めてかもしれませんが、公務員など志望されている方には参考になるでしょう。

① 歳入には住民に課せられる市町村住民税は基本的に全国一律です。企業などに課せられる法人諸税(地方税)、土地・建物に課せられる固定資産税の税には自治体によってばら つきがあります。これらを含む「税収」を人口で割って、比較してみて下さい。

② 歳出は公共サービス一般への支出に加え、宅地開発・経済開発などの事業支出が含まれますが、一般的には児童福祉に関係する民生費や学校運営などの教育費に支出される経費が多いと考えられます。これらを人口で割って、比較してみて下さい。議会費や総務費は事業支出とは言えません。

③ まとめとして、自治体間で歳入の過不足や歳出入のどこにどれくらい差異があるか比較してみて下さい 。あわせて自治体の人口増減の程度などと対比して行政の歳出入の動向(将来の見通しなど)を考えてみて下さ い。もし可能であれば差異が発生する理由についても考えてみて下さい。

「地理学概論I」第10週の課題

教科書第10章を読んで、以下の問いに答えて下さい。必ず具体的な表現を引用して下さい。漠然と言葉や文章の意味を論ずるのではありません。

①インターネットやメディア報道で、例えば「大阪(市)」や「京都(市)」はどのような街として表現されているでしょうか。肯定的・否定的な表現の具体例をいくつか探してきてください。別の街の組み合わせでも結構です。

②その表現主体(サイト管理者、企業、報道機関、自治体等)はどのような意図からそのように表現しているのか比較し、考えてみて下さい。

③それらの表現を受け取る側は「大阪」や「京都」(あるいは他の街)をどのようにとらえるでしょうか。そこから言葉と政治(意図的な印象操作)との関係を説明してみて下さい。

「地理学概論I」環境犯罪学(女性専用車両)に関連するサイト

女性専用車両は、痴漢の防止策としての環境犯罪学的アプローチですが、以下の記事はこのアプローチの限界とともに、犯罪心理学の重要性を指摘しています。レポート執筆の参考になるかもしれませんので、ご紹介しておきます。

「科学の力」で痴漢をなくす、驚きの方法
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51903

「地理学概論I」第7週の課題(ヘイトスピーチ)に関連するサイト

「地理学概論I」第7週の課題③のヘイトスピーチに関する評価について、参考になるサイトがありますので、ご紹介しておきます。このサイトの動画や記事をもとに自身の評価を再考してみて下さい。授業中にも言及したいと思います。

ヘイトスピーチ:「失うものばかり」後悔の元「突撃隊長」
毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20170603/k00/00m/040/024000c

「地理学概論I」第9週の課題

教科書第9章を読んで以下の問いを考えてみて下さい。少し難しいかもしれませんが、第3週の課題③を展開したものです。まず①から③まで順に考えてみて、③まで答えられる例を見つけて下さい。少なくとも2つのスケールに関わっている例を探してみましょう。授業中にも考えてみて下さい。

①特定の地域で発生している現象を何でもよいので一つ取り上げてみよう(例えば商店街の衰退、観光地化、犯罪の増加など)。

②その現象を発生させている要因は、その地域の中でのみ認められるかどうかを考え、認められないのであればどの範囲まで(国内、国外?)関わるのか考えてみよう。

③その現象が複数の空間的なスケールに関わって発生しているとすれば、その解決や維持のためにどのスケールに関わるべきか、考えてみよう(関わっていなければ①にもどる)。

「地理学概論I」第8週の課題

教科書第8章を読んで、以下の問いに答えて下さい。

①選挙に関するコンテクスト効果とは個人の属性による効果とどういう点で異なっているか説明して下さい。

②選挙や大学進学に際して、意思決定する際に参考にした情報ソースは何でしたか。特に影響の大きかったソースは何でしたか。また、それはなぜですか。

③上の経験から、あなたは選挙や進学をめぐって、どの程度「コンテクスト」に影響されて意思決定しているか考えて、コンテクストの意義を評価して下さい。