日時: | 2017年11月18日(土)午前10時30分~12時 ※人文地理学会大会部会アワーとして開催されます |
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会場: | 明治大学駿河台キャンパス リバティタワー (〒101-8301 東京都千代田区神田駿河台1-1) ※会場へのアクセス方法はこちらをご参照ください。 |
<発表>
いまなぜ地政学か
―そして地理学はどう向き合えるのか
<発表者>
山﨑孝史(大阪市立大学)、柴田陽一(摂南大学)、
<コメンテーター>
川久保文紀(中央学院大学)
<趣旨>
「地政学」を冠する書籍の刊行は、第二次世界大戦期に歴史上最初のピークをむかえ、戦後は1970年代まで途絶えた後、1980年代初頭に二つ目のピークが現れる。その後1990年代から増え始め、現在は2001年以降にみられる三番目の増加期に入っている。戦前のピークが開戦に伴う一時的傾向であったのに対し、今世紀の増加は長期化し、総刊行数では戦前を凌駕する。こうした地政学書の増加は、日本を取り巻く国際情勢が緊張する(と感知される)時期とほぼ符合する。地政学が戦争に関わる知の形態であること、そして戦前に著しいピークと戦後に長い空白期があることから、地政学書の刊行は戦争や軍事的な緊張と何らかの関係があると判断できる。今回の研究会は、そうした情勢下で雑誌『現代思想』の特集「いまなぜ地政学か―新しい世界地図の描き方」に寄稿した3名の地理学者と1名の国際政治学者を招き、地政学の現在について、そしてかつて地政学の母胎となり、戦後それを忌避してきた地理学がどう向き合えるのかについて、考えたい。
<参考文献>
『現代思想』編集部(2017)「いまなぜ地政学か―新しい世界地図の描き方」『現代思想』9月号
<連絡先>
山﨑孝史(大阪市立大学)
E-mail: yamataka [at] lit.osaka-cu.ac.jp [at]は@に置き換えてください。