日時: | 2017年7月15日(土)午後2時~5時 | |
会場: | 同志社大学今出川キャンパス 良心館 419教室 京都市上京区今出川通烏丸東入玄武町601番地 会場へのアクセス方法はこちら (京都市営地下鉄烏丸線 今出川駅より徒歩1分) |
<発表>
コミュニティ・ポリシングによる都市空間の統治
―観光都市「京都」におけるセキュリティ・景観・地域自治―
<発表者>
山本奈生(佛教大学)
<要旨>
ゼロ年代の日本,小泉政権から第一次安倍政権の時代において「セキュリティの水位が上昇」し,犯罪対策閣僚会議および安全・安心なまちづくり全国展開プランが設立されたことは記憶に新しい。内閣,警察組織,マスメディアにより「治安の危機」は前景化され,国家の内側にある「不穏なるもの」との間に敵対線が引かれた。そうしたなか,人文社会科学分野では「監視社会」や「セキュリティの上昇」論が活況を呈し,様々な問題の存在を浮き彫りにしてきた。そこには現在も消尽していない問題もあるが,それらは過去のものとされてはいないだろうか。本発表では,オリンピックという国家の祭典を控え,外国人観光客の空前の到来に沸く観光都市京都において,かつて設定されたセキュリティへの希求がどのように都市空間を変容させ,そしてどのような諸アクターが空間の実践に参与したのかを考察する。地域自治会などの現場のミクロな問題関心とマクロな政治・経済的志向性とが接合しながら,「国益」や「観光都市」に資する空間造成へと向かう,観光都市におけるセキュリティと景観をめぐる都市空間の編成を,マクロ―メゾ―ミクロ水準のそれぞれにおいて再考したい。
<コメント>
杉山和明(流通経済大学)・麻生 将(立命館大学)
<参考文献>
山本奈生(2015)『犯罪統制と空間の社会学―ゼロ年代日本における犯罪・都市政策』ミネルヴァ書房.
<連絡先>
前田洋介(新潟大学)
E-mail: y.maeda [at] ed.niigata-u.ac.jp [at]は@に置き換えてください。
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